学芸会、音楽会のパンフレットに出演時間が記載されていない理由
子どもの学芸会や音楽会のパンフレットを見て、「おやっ?」と思ったことはありませんか。
「一番大事な出演時間が記載されてない」と。
はっきり言って、見たいのは「我が子の出番」だけ。
他の学年の出し物とかあまり興味がないですよね。
忙しい中、見に行くとなるとなおさらそうではないでしょうか。
「なんで、スケジュールに時間が載ってないんだよ。普通の仕事じゃ考えられない。これだから学校の先生は…」なんてイライラしても仕方ありません。載せられない理由があるのです。
時間を記載しないのは保護者のクレーム対策
学芸会や音楽会のパンフレットに学年(クラス)ごとの出演時間を記載しないのは保護者からのクレーム対策のためです。学芸会や音楽会が予定通りに進むのはマレです。
- 予定にあわせてきたのに、どうしてくれるんだ!
- うちの子の出番が終わっちゃってるじゃないか!
- ビデオに録画できなかっただろ。もう一回やり直せ!
あくまで「予定」であっても、その通りに進まないとクレームを入れる保護者がいるのです。
「もう一回やり直せ」なんてモンスタークレーマーですよね。
そうしたクレームは突っぱねればいいのですが、そうもいきません。
その場で騒いで、ほかの子の出番を台なしに。
そんな親もいるので、クレーム自体を避けるようにしなければならないのです。
学芸会や音楽会が予定通りに進まないわけ
そもそも、学芸会や音楽会を予定通りに進めるのも先生の仕事のうち。子どもに対する指導が甘いんじゃないの?なんて思うかもしれませんが、これにも事情があります。
予定通りに進まない理由は、出番待ちのときに泣き出してしまう子がいるためです。
学芸会や音楽会では子どもたちにも普段と違う緊張感があります。このため舞台裏で出番待ちをしているときに、じゃれ合いがケンカになってしまうことなどがあるのです。
ケンカまでいかなくても、ちょっとしたことでテンションが上がり、泣き出してしまうのです。
出番が来れば、泣き止む。
なんて、都合のいいようにはなりません。
特に低学年の子などは泣き出したら止まらなくなってしまうこともあります。
そのまま舞台に出せるか?
出せないですよね。
かといって、「次の出番の子が泣き止むまでお待ちください」なんてアナウンスをするわけにもいきません。聞いたことないですよね、そんなアナウンス。
で、どうするか?
とりあえずは「先生たちの出し物」で時間稼ぎします。
先生たちの出し物に隠されたウラ事情
学芸会や音楽会にありますよね。
「先生たちの出し物」。
アレは次の出番の子が泣き終わるのを待つためにやってることもあるのです。
スケジュールにないのに「サプライズ」で入り込んでくるのはそうした理由です。
ただ、この手が使えるのは1度だけ。
他のクラスで泣いてる子が出ても、もうこの手は使えません。
2回も「先生たちの出し物」があるなんて、「またかよ!」「どんだけ出たがりなんだよ!」と言われてしまうだけです。
また、「先生たちの出し物」のあいだに泣き止むとも限りません。
となると、どうするか?
みんなを舞台に立たせるためにやっていること
後のほうの順番だった上級生を前倒ししてやることになります。
こうなると予定時間なんてあってないようなものですよね。
予定より遅れることもあれば、早まることもありうるのです。
出番前に泣いてしまった子も万全の状態で舞台に立たせるための苦肉の策なのです。
泣いた子が悪いかというとそうでもないですよね。
小さな子がいつもと違う雰囲気で泣き出してしまっても責められません。
というわけで、パンフレットに時間を載せられないのには理由があったのです。
時間が載ってなくても温かい気持ちで見守ってあげてください。
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